メール対応の極意-メールを“傾読(ケイドク)”しよう最終回
連載コラム最終回
今やコンタクトセンターにおいて、電話に次ぐ顧客とのコミュニケーションツールであるメール。10数年前に開始されたものの、いまだ標準化されていない部分も多く、各社が試行錯誤を繰り返している状況が多く見受けられます。
エンドユーザーにとってもニーズも高いメール対応の品質向上への取り組みについてノウハウを紹介します。
これまで5回にわたり、顧客の真意を見出すべく活用するスキルとしてメールの傾読(ケイドク)について紹介してきました。
最終回となる今回は、メールを傾読できたという前提の上で、返信文章をまとめる際のポイントについてご説明し、このテーマでのコラムをおしまいにしたいと思います。
せっかく真意はつかんだものの、表現に誤りがあっては何の意味もありません。これもコール対応と同義で、「いや、頭では分かっていたけれど、ああいう言い方になってしまった…」というトラブルを予防するためのポイントですので、ぜひご確認ください。
ポイントは全部で4つです。

1.ワンセンテンス・ワンエッセンス
ひとつの文章にはひとつの要素しか含めないということです。日本語は、続けようと思えば、ずっと一つの文章を続けることができます。しかしそれは読み手に誤解を与えますし、「何を伝えたいのか」が読み手には分かりにくくなります。
なぜわざわざ注意点としてこれをお伝えするかということも申し添えます。コール出身のオペレータさんがメールオペレータになることも多いはずです。話しことばと、書き言葉は、あきらかに違います。コール対応のオペレータさんが書かれる文章は概して冗長なことも多いのが事実です。意識して「区切って」表現していくようにしていってください。(実は私自身が冗長な文章を書いてしまっており、大変な苦労をしました。)
2.読み手絶対主義
当たり前のことですが、書き手の事情や都合は一切関係ありません。「相手にとって分かりやすい文章か?」ということを首尾一貫する、それだけです。
こんな簡単なことですが、これがなかなか難しい。コミュニケーションの基本は、「相手主義」です。自分が発信したことを理解してもらえたかどうかは、相手が決めることです。
これはメール対応だけでなくすべてのコミュニケーションのヒントです。「私は伝えたつもり」でも、相手が理解していなければ、コミュニケーションは成立していないのです。

3.必要以上にへりくだらない
よくあるケースです。どのポイントで謝罪すべきか、きちんと見極めてください。また、丁寧にしようという気持ちが強まりすぎ、過剰な敬語を利用しているケースも多くあります。敬語や謙譲語は正しく利用してこそ、相手にその敬意や謙譲の気持ちが伝わるものです。単純に言葉を重ねていけばよい、ということではありませんのでご注意ください。
4.肯定表現に書き換える
顧客が知りたいと思っているのは、おそらく基本的には「できること」についてです。コールセンターでは「できないこと」について伝達することが多いせいか、大変ネガティブな表現をしているケースによく遭遇します。
現場出身の私にはよくその気持ちが理解できます。1日何十回も「出来ません、申し訳ありません」と伝えていれば、自然とそのような表現になることは容易に分かります。
しかし、その気持ちやモードを一回一回リセットできるのがプロといえます。また、それらをSVなどがサポートし、常に客観的な視点でフィードバックをし続けることもあわせて必要です。オペレータ一人だけにこの点を強要してはいけません。
以上4つの点が、表現していく際に留意していくポイントです。傾読のポイントとあわせて、回答文章を作成する際のヒントとしていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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鈴木美佳 インサイト株式会社 代表取締役 1997年にAOLジャパン(現イー・アクセス)のコールセンターオペレーターとして入社、インハウスセンターにて電話での顧客対応の現場を複数年経験する。同社でSVなど管理者層業務も経験し、ベンダーマネジメントも同時に担当。後にマーケティングセクションにてメンバーリテンションやSP支援も担当… 詳細はこちらから 【最新の記事】 global $post; ?> ![]() 関連の投稿新着ニュースニュース一覧へ |









