【印刷用レイアウト】

教育研修だけではセンターの改善はできません

2010 年 5 月 17 日

当社(ベルシステム24)ではセンター改善に関わる多くのご相談をおうけするのですが、その中の代表的な話題の一つに「教育研修」があります。

応対品質を高めたい、生産性をあげたい、セールスの獲得率をあげたい、など様々な課題の解決方法として教育研修を挙げるケースは多いのですが、その前に何故うまくいっていないのか根本にある原因を見極めることが、大切です。

課題の根本原因が単純に「スキル・知識」が不足していることに起因していることが明らかな場合は、教育研修だけで改善効果が期待できます。
しかし、円滑な運営を妨げる根本原因が別にあり、その結果としてスキル・知識不足を招いている場合は、教育研修だけでは改善効果があまり期待できません。
私のこれまでの経験では、現状調査を行ってみると、根本原因が別にあり、その結果としてスキル・知識不足を招いているケースの方が実は多いのです。

以前、旅行業界A社のコールセンターから「スーパーバイザー(以下SV)の教育をして欲しい」とのご要望を受けたことがあります。
SVのスキルが不足しているためコミュニケータ(以下CM)の育成が思うように進まず、センター運営が安定しないので、SVの教育研修をして欲しいというご依頼でした。

本当にSVの教育研修だけで問題が解消されるか疑問を持ちながらも、まずは、SVのスキルアップという方針のもと、現状の情報収集・調査を行いました。
センターマネージャー、SV、CMへのヒアリング、調査シートによる情報収集、アンケートによる従業員満足度(ES)調査を通じ、SVのマネジメントスキルが不足しているという事実はもちろん、その状態を招いた原因も見えてきました。

まず、SVの役割が明確に定義されていないため、個々の知識・経験等によって対応できる業務範囲にバラつきがありました。結果として、CMの育成に対する認識に差異が生じていました。
また、評価制度が不明確であることや、SVとCMの間、あるいはSVとセンターマネージャーの間のコミュニケーション不足から全体的にモチベーションが下がっており、SVとしての果たすべき役割に支障をきたしているケースまでありました。

この状態で教育研修だけを実施しても、改善効果はあまり期待できません。
たとえ、研修によりSVがCMを育成・指導する手法を身につけたところで、それを自らの役割と認識していなかったり、指導される側のCMと円滑なコミュニケーションが取れていなければCMの育成は進みません。それどころか、研修カリキュラムの見直しや研修時間などのコストばかりかがかってしまう結果になりかねません。

そこで、A社のコールセンターでは、SVへの教育研修と並行して、他の課題改善を進めることでセンターの全体最適化を目指すこととなりました。

コールセンターのマネジャーは顕在化した問題を速やかに解決し、センター運用の安定化を図ることが求められます。但し、顕在化した問題の解決方法を見誤ると無駄な作業が生まれ、徒労に終わってしまうこともありますし、最悪の場合、その間違った解決方法を推し進めることで本来のセンターでやるべき業務に支障が出て、更なる問題を誘発するという負のスパイラルの状態に陥ってしまうことすらあります。

大切なのは、問題を解決するための”真の課題”を特定することと、それを解決するために最適なアプローチ方法を選択するということです。

では、「真の課題」を特定するにはどうしたらよいでしょうか。

まずは業務を可視化することが重要です。

hyouzan一番大切なのは、前回のコラムに記載したフレームワーク(「業務プロセス」「マネジメント」「組織体制」「人材開発」)ごとにセンターの現状を漏れなく把握し、業務を可視化していくことです。
その上で、把握した事象から抽出した問題の1つ1つに対し、その影響と原因を特定していきます。中には、同じ原因をもつ事象もでてきますし、事象の1つ1つが絡まりあって別の事象につながっていることも見えてきます。このプロセスを通じて真の課題を特定していきます。
今、センターで注目されている事象は、氷山の一角かもしれません。

トヨタ自動車では、起きている問題に対して「なぜ」を5回繰り返して課題を追求しているというのは有名な話です。
リコーは、トヨタ自動車の「なぜ」を繰り返すための前提として、起きている問題が「何か」を特定することの重要性を説いています。そのために「TTY:whaT Then whY(「何が」の後に「なぜ」が来る)」という標語を掲げています。

少し話は逸れましたが、コールセンターに限らず、業務において「何が」起きているかを把握するためには、「可視化」できていることが前提であり、現状の業務の進捗や問題点などを、きちんと見える状態にしておくことが重要です。
実は、コールセンターは「サービスサイエンス=経験や勘といった暗黙知に頼っていたサービスを科学的に分析し、体系的にモデル化する取組み」において先進的な分野であると言われています。CMSやPBXCRMシステムを活用して日ごろから業務を可視化しておきましょう。

e5908de7a7b0e69caae8a8ade5ae9a-11

次回のテーマは、コールセンターにおいて避けては通れない問題である「退職」にフォーカスします。従業員の退職抑止の取組み事例を中心に、退職者が及ぼす影響を実際のセンターの生産性と絡めて紹介する予定です。

皆様のセンターでお困りのことがありましたら、お気軽にご連絡ください。
***
お問い合わせ先:ベルシステム24 http://www.bell24.co.jp/ja/
CRMやコールセンターに関する事例も掲載しています。
一覧はコチラ⇒http://www.bell24.co.jp/ja/company/casestudy/index.html


関連の投稿

株式会社ベルシステム24

著者:株式会社ベルシステム24

http://www.bell24.co.jp/

「対話」を通じて「価値」を創造する

新着ニュースニュース一覧へ

メルマガ会員募集中
「電話対応マニュアル」
無料ダウンロード

メルマガ登録はこちらから

登録画面へ

事例紹介

@コールセンターではコラムを執筆していただけるパートナーを募集しています。
カテゴリーはインバウンド・アウトバウンドを問いません。お気軽にご連絡下さい。

  • PR
  • PR
  • コールセンター求人.COM