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コンタクトセンターの人材育成の問題点

「人材育成」をテーマとしていろいろなことをご紹介しようと思っています。
それにしてもいきなりタイトルを「問題点」にしてしまいました。すみません。
なにごとも「現状認識」が重要ですのでお許しください。

コンタクトセンター組織は小さな企業

コンタクトセンターでの人材育成にはいくつか特徴があります。
その特徴がすなわち問題につながることも多いことが残念です。
「組織」としての歴史の浅さは否めないところですので、しかたがないのでしょうか。

そもそも「企業内教育」という概念は戦後、日本にやってきました。
アメリカから教育技法を導入してスタートした企業内教育は、当初は終身雇用を前提に企業固有の職業能力の習得を中心に展開されました。管理職育成のいわゆる階層別教育に重点が置かれ画一的な教育だったようです。でも戦後ももはや60年、企業内教育は働く側の価値観・仕事観の多様化や企業が求める人材像の変化、さらに雇用の流動化などに伴って大きく変化しました。最近も、教育に対する考え方、手法、プロセスにさまざまな変革が起こっています。

企業の教育の歴史をお話しようというわけではありません。
上述した内容は、企業内教育に携わる者なら、常識。企業はいかにして「階層別研修」を「自律選択型研修」に転換しようか..とか、アビリティ型教育をコンピテンシー教育に移行させるにはどうすればよいか..とか考えているわけです。

コンタクトセンターの中では、このようなことは検討されていますか?
「何それ?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
私たちのコンタクトセンターという組織は、まるで小さな企業のようです。
採用から人材育成、目標管理や評価管理、環境整備など本来のライン業務(現場運営)以外のスタッフ系の業務を組織内の人材が実施していることが多いのはコンタクトセンター組織の特徴ともいえます。
だからこそ、このような視点も必要とされるわけです。
教育についての多くのことを、まるで管理部門のように私たちは学ばなければならないのです。

コンタクトセンター組織の特徴

コンタクトセンターのこの現状の背景には、
・非正規社員率が高く、人材の流動性が高いこと
・教育項目が専門特化しているため、汎用的な教育ではまかなえないこと
・セキュリティなどが厳しく求められる物理的環境が多く、本来の管理部門が関与しづらいこと
・組織内の役割体制に独自性が高く、会社の身分制度が適用できないこと
などなど、コンタクトセンター組織独特の問題点があります。

世の中は高度成長期を経て、量から質への転換が図られました。(結構昔だってことですね)
能力主義の流れを受けて、人材育成は人事制度や賃金制度との連動するようになりました。目標管理です。それに伴い、教育訓練計画は整理され、体系化されてきます。人事制度における職能の進展と連動する進行が重要になりました。「キャリアパスにラーニングパスが連動する」ということです。

また、現場教育はOJTが中心です。OJTの効果的な実施には、マニュアルもトレーナー育成も必要です。しかし、さらに重要なのは、職務に必要な知識や技能習得だけに力点を置かずに、受講者の潜在能力を最大限に引き出し、人間としての可能性をサポートする能力開発の考え方が組織にあるかどうかということです。コーチングが脚光をあびるのは、コーチングというコミュニケーションが、この「潜在能力の活用」に効果的だからです。

求められる体系的な人材育成

皆さんのセンターはこのような取り組みをされていますか?
流動性の高い組織の中で、目標管理は制度として「全員に」整備されていますか?
非正規社員が多いと、目標管理が二極分化しがちです。また、「目標(つまり、ミッションやゴール)はあるが「評価」はない。」などということもよく耳にします。
運用、運営の忙しさに押され、組織のミッションや人事制度と連携しない「場当たり的」な教育に終始してはいませんか。
「人」はコンタクトセンターの重要な資源です。「人」という資源の能力を最大限に発揮させる教育体系を構築していますか。

同じサービス業ではマクドナルドが「インストラクショナルデザイン」を取り入れた社内教育を実施し、大きな効果を上げたそうです。
人材育成は全体感と中期計画をもって、システマチックに体系化する時代です。

コンタクトセンターの組織運営に、「教育」「人材育成」「人材活用」は大きな比重を占めています。
今回から数回のシリーズでは、この「人材育成」のいくつかの要素をとりあげ、ご案内します。
お役にたてていただければ幸いです。


浮島由美子
Y’sラーニング株式会社 代表取締役
・埼玉県立浦和第一女子高校、私立学習院女子短期大学卒。
・2005年5月Y‘sラーニング㈱設立。代表取締役。 コミュニケーションおよびマネジメント研修を中心に活動中
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Y‘sラーニング株式会社

著者:Y‘sラーニング株式会社

http://yslearning.com/

・学習院女子短期大学卒。
・業務アプリケーションサポート業務、ネットワークの運営管理サポート
業務を経て、コールセンター、ヘルプデスクの構築、運営に携わる。
 2000年より、品質管理および人材育成を担当。
・品質管理、採用、要員教育、教育コース開発、顧客満足度調査の
結果分析を行いスキルの標準化、可視化に取り組む。
・2005年5月Y‘sラーニング株式会社設立。代表取締役
 (社)IT協会 チーフディレクター
 コミュニケーションおよびマネジメント研修を中心に活動中
・著書:「できる人の要約力」(中経出版)

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