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スクリプト効果が確実に売り上げをアップさせる

2010 年 4 月 1 日

スクリプトが電話応対の成果を決定する ~スクリプトの基本といま~

【第一回】 スクリプトが成果を決定する~スクリプトレベルと戦略的スキルアップ~

コールセンターにおいて、電話の目的を達成するために最も大きな要因の一つはスクリプトです。これは、インバウンドでもアウトバウンドでも同じで、インバウンドではお客様の用件を正しく把握して効率よく解決する、アウトバウンドでは獲得・成約を促進するなど、というように目的は異なりますがスクリプトの重要性は変わりません。このコラムでは、現在のスクリプトについてのレベルアップ強化と最新のトレンド事例を紹介しましょう。

1.スクリプト活用によってセンター全体がレベルアップ

最初に、スクリプトの役割について確認したいと思います。スクリプトは言うまでもなく電話コミュニケーションにおいてお客様と話をする際の会話内容を規定する「トーク台本」で、(1)応対を統一化することが可能であり、(2)コミュニケーターのスキルにかかわらず一定レベルの対応が実現でき、(3)トレーニングが比較的シンプルで、(4)通話時間をある程度そろえることができる、といった数々のメリットがあります。しかし、中でも当社が様々なコールセンターのプロジェクトを手掛ける中で、第一に挙げたいのが、「センター全体の底上げ効果」です。
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どんなセンターでも、コミュニケーターのスキルにはバラつきがあり、トップクラスから下位層まで幅があるのが一般的ではないでしょうか。そうした場合、一握りのトップレベルのコミュニケーターは大変優れた成績をあげますが、彼らは元々持っている個人の資質や技量を用いてコールをしているケースがほとんどで、他のスタッフが同じようにコールをしようとしてもなかなかうまくいきません。

一方で、中・下位層に属するコミュニケーターは、課題がシンプルかつ基本的な部分にあることが多く、トレーニングで解決可能なケースがよく見受けられます。したがって、適切なアプローチをすれば、中・下位層のコミュニケーターを一段階レベルアップさせるのは十分可能なうえ、通常、中・下位層のコミュニケーターはトップクラスと比較するとボリューム(人数)が圧倒的に多いため、この層のレベルアップを図ることで、センター全体の向上につなげることができます。

スキルアップのための施策は様々ですが、スクリプトは、お客様との会話にダイレクトに反映されるため、比較的短期間に影響が現れやすいという特徴があります。つまり、スキルが十分でないコミュニケーターを多く抱えるセンターほどスクリプト活用によりスピーディーかつ幅広い効果が得られるのです。

2.スクリプト=「人間味のない対応」ではない!

様々な効果が得られるスクリプトですが、一方でネガティブな意見もあります。最近はいろいろなタイプのものが活用されつつありますが、一般にスクリプトというと、会話の語尾まで細かく記述されたものが多いため、それを読みながら話すと、「人間味のない応対になるのではないか」と懸念してスクリプトの導入自体を避けているケースがよく見られます。

しかしながら、お客様と電話で会話しながらそのお客様の気持ちをくみとり、わかりやすい言葉(トーク)に組み立てて話をすることは、簡単ではありません。スクリプトを活用するには、自分の言葉として話せるようになるまで反復して練習することが必須であり、「人間味のない応対」になってしまうのは、トレーニングが不足しているということを意味します。

加えて、私たちがスクリプトを現場に導入する際にも、スクリプトに沿った会話を「規定演技」としてマスターしてもらい、一定レベルに到達後は自分なりにアレンジして会話をしてもOK(その場合はスクリプトの6割程度を活用する)、と指導します。実は、スクリプト導入=人間味のない対応という図式は成り立たないのです。

また、商品数が多い、問い合わせ内容が多岐にわたるなどの理由でスクリプト導入に消極的なセンターもありますが、最近では、コール内容や目的、コミュニケーターのスキルに合わせて様々な形式のスクリプトが開発され、会話のストーリーや代表的なトークサンプルのみを記載しているタイプも使われています。センターの事情にあった形式を採用すれば、やはり高い効果を得られると言えます。

実際、これまで業種・商品の異なる多くのセンターにスクリプト導入をサポートしてきましたが、劇的な効果をあげた例も少なくありません。具体的なケースを一つ紹介しましょう。

ケーススタディ:スクリプトにより成果が数倍もアップ!

某都市銀行A行では、キャッシュカードにセキュリティレベルの高い生体認証機能を付加するにあたり、口座保有者への案内のアウトバウンドを実施していました。新しいキャッシュカードは、生体認証の機能だけでなく、さらにクレジット機能も付加され、その上、年会費などは永久無料というお客様にとってはメリットが多いカードです。クレジット機能を使うか使わないかはお客様の自由意志に任されますから、お客様にとっての実質的なデメリットはなく、お申し込みをする方が大多数であろうと関係者は事前予測をしていました。

ところが、「無料」というところからかえってお客様の警戒感を買ってしまったのか、思ったように変更申し出をする方が増えませんでした。そこで、スクリプトを再検討したところ、それまで、「従来のキャッシュカードに生体認証機能が付くとご安心ですし、クレジット機能もプラスされ、大変便利です。この機会にぜひ!!!いかがでしょうか」と案内していました。

これを、「従来のキャッシュカードに生体認証機能が付くとご安心ですし、クレジット機能もプラスされ、大変便利です。口座をお持ちの皆さまに順番にご案内しておりますが、お切り替えはいかがいたしましょうか(いかがなさいますか)」と変更したのです。

どうでしょうか?非常に微妙な違いですが、下線の部分をよく見ていただくと、それまでは「典型的なお勧め」だったのが、「お客様の意思決定に任せる」口調に変わっています。この結果、新しいキャッシュカードへの変更率はそれまでよりも数倍もアップしたのです。

このケースは、案内する商品やターゲットは一切買えず、スクリプトのほんの一言を変更しただけで結果が大きく変わりました。このように、スクリプトを見直しただけで効果が大きく変わるケースは決して珍しくありません。いかにスクリプトの及ぼす影響力が大きいかお分かりいただけるのではないでしょうか。

次回からは、より効果がアップするスクリプトのノウハウやスキルについて具体的に解説します。


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株式会社市場通信

著者:株式会社市場通信

http://www.callcenter.ne.jp/

顧客接点を重視し、数字を上げることを前提としたコンサルティング業務の市場通信

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