2010 年 1 月 7 日
■新入社員が陥りがちなコミュニケーション不足
新入社員が陥りがちなコミュニケーション不足を例に挙げていきたい。
突然だが、次に挙げる返答において、返答する側に不足しているものは何だろうか?
前後のシチュエーションや環境が分からないので、少々難しいかもしれないが、ただ単にこの受け答えをみて、何かを感じて頂きたい。
・それは知りません
・その件は先ほど電話でお伝えしました
・それは先日お話したことです
いかがだろうか?
まず一番最初に感じるのは、先方に「失礼である」という点だが、ビジネスにおけるコミュニケーションでもっと重要な不足点がある。
一つ目の、「それは知りません」についてだが、不足しているものは「聴くこと」だ。
ビジネスにおいて、「それは知りません」が通用するようなケースはごく稀であろう。通常はそのようなことが無いように、事前に確認を取るなどをして、先方に「聴く」ことをする。
二つ目の、「その件は先ほど電話でお伝えしました」に不足しているものは「伝えること」である。もし先方にきちんと話が伝わっていれば、このような受け答えをする必要はない。この場合、こちらが伝えるべき内容が相手に届いていない事が分かる。
最後の「それは先日お話したことです」は、「先方に対する配慮」が不足している。このようにピシャリと言い切ってしまうことで、コミュニケーションは打ち切り、つまり終了してしまう。このような言い切りをしてしまうよりは、「先日お話させて頂きました通り・・・」と先方にリマインドするくらいの配慮が欲しい。
これら3つの例のように、自分の考えが相手に伝わっていなかったり、自分が相手の考えを理解できていなかったりでは、結果としてコミュニケーションが成立しているとは言えない。相手の話を本当に理解できたか、こちらの話を相手に理解してもらえたか、話の隅々までしっかり伝わっているか、これらは全て「結果」になる。
ビジネスにおけるコミュニケーションでは、この「結果」が全てとなる。ここを疎かにすると、大きなビジネスチャンスを失う事にもなりかねない。
■新入社員にも最初からビジネスにおけるコミュニケーションスキルがある?
一般的に企業の新入社員研修では、挨拶、名刺交換のやり方、会社の組織や各部の業務内容などの研修を行うが、コミュニケーション研修というのはあまり行われていない。あってもせいぜい、「報告・連絡・相談」を忘れるな、という、研修の中の10数分程度のものだ。
これは企業側が、「コミュニケーションは出来て当たり前なので、あえて特別に研修を行う必要はない」と捉えているからに他ならない。
しかし、ついこの間まで学生だった新入社員に、いきなりビジネスにおけるコミュニケーションスキルがあると考えるのは些か早計ではないだろうか。
彼らは面接などに通用するコミュニケーションは対応マニュアルなどで知識を得ているが、社会人として必要なビジネスにおけるコミュニケーションについては殆ど知らないのではないだろうか。
学生の時は、アバウトなコミュニケーションでも成立できた。しかしビジネスの世界(特にサラリーマン)ではまず通用しない。だからこそ、最初の段階でビジネスにおけるコミュニケーションとの違いを教育する必要があるのだ。そしてその違いこそが、社会人と学生との大きな違いである事を認識させ、幾度となく失敗を繰り返すことで成長を促せる。ビジネスにおけるコミュニケーションには「結果」が伴うこと、これは新人には思いもよらない事実だ。コミュニケーションは教育の一環として重視すべきであり、今までとの違いを体験させ、少しずつでもそれを実行させる事で、よりビジネスシーンに通用する新入社員が育っていく。
新入社員向けのビジネスにおけるコミュニケーション研修は必要であり、最低でも3時間、出来れば終日(8時間)は費やしたいものだ。
![]() |
井口大輔 1973年東京生まれ。 セールスコミュニケーション、チームコミュニケーションなど、営業を主体としたコミュニケーション研修を得意とする。18歳から6年に渡る留学生活を活かし、帰国後は販売業、営業などを経験。法人向けセールスアウトバウンドでは、セールスプライズを受賞。その後そのコミュニケーション力を認められ、大手テレマエージェンシーにて、セールスアウトバウンドトレーナーに従事… 詳細はこちらから 【最新の記事】 [2011.07.04] [2011.06.20] [2011.06.13] |












