メール対応の極意-メールを“傾読(ケイドク)”しようvo.1
2009 年 11 月 17 日
連載コラム第一回目
「今やコンタクトセンターにおいて、電話に次ぐ顧客とのコミュニケーションツールであるメール。10数年前に開始されたものの、いまだ標準化されていない部分も多く、各社が試行錯誤を繰り返している状況が多く見受けられます。エンドユーザーにとってもニーズも高いメール対応の品質向上への取り組みについてノウハウを紹介します。」
■メール対応の歴史と現在のポジショニング
インターネットの普及により、企業がエンドユーザーとコンタクトを直接取れるようになりはや10年少々が経過しました。コールセンターの存在意義は大きくなり、遂に2009年にはドラマの舞台になるなど、認知度も大きくなり、ますます重要性は増すばかりです。
それと付随して普及を広めてきたのが、メール対応です。しかしこちらはあまり大きく取り上げられることも多くはなく、どちらかというとコールセンターに“併設”されている機能の一部という感が拭いきれません。
筆者は一度だけ、電話対応は一切せずにメール対応だけを実施するセンターを構築したことがありますが、それでも、イレギュラー対応として電話対応も間々発生していたという事実もあります。それくらい、声の届かないコミュニケーションは難しいものといえます。
そしてコール対応とは違いなかなか数値化しにくく、基準も存在しないのも運営を難しくしている要因の一つのようです。
現状が悪いとは申しませんが、あらためてメール対応における現状を推測すると図のようになると考えられます。問題はこれだけではないとは思いますが、概ねこういったことが阻害要因になっているのではと推察します。一度ご確認いただければと思います。
※参考資料
■なぜ“傾読(ケイドク)”なのか
傾読(ケイドク)という言葉は私が勝手に作った造語です。コール対応においては「傾聴すること」の大切さが語られており、その言葉は語りつくされています。しかし、メール対応においてはそのレベルまで達していない現状があるのではないかと感じています。
というのも「テンプレートの拡充」であったり、「システムの導入」であったりと、コールセンターの黎明期付近に実施されていたことがまだまだ語られており、10年近く経過してもそう大きく進歩していないような印象があります。
しかしながら、一方ではメールでの顧客対応における品質や満足度に大いに注意を払っている企業やセンターがあることも事実です。誤解を恐れずに申し上げれば、メール対応については品質や考え方が二極化していると感じてしまう今日この頃です。
メールでの対応が軌道に乗れば、センター運営の効率化も考慮でき、企業としてはメリットも大きくなります。ただしそこには忘れてはならない「顧客視点での対応」という大きな要素があります。
これを実現していくのが、メールを傾読(ケイドク)することです。これは簡単にいえば傾聴することと同じであり、「見る」から「読む」へ、ということにほかなりません。具体的なテクニックについては、次回以降紹介していきたいと思います。
■傾読(ケイドク)その前に確認してほしいこと
貴社のセンターにおいてのメール対応において、特に問題ないとお感じの方も多いことでしょう。しかし、昨今「問題がない」レベルでは、他社サービスへ簡単に乗り換えてしまいます。より差別化をはかるために、きちんと顧客のメールを傾読(ケイドク)しましょう。
ひとつ確認していただきたいのが、顧客からのメールを申し出別に回答テンプレートにあてはめることがメール対応だとお考えのセンターがあれば、それはぜひ改めていただきたいと思います。それは、残念ながら「読んでいる」ことにはなりません。当てはめる作業に腐心すると、肝心の申し出や顧客の気持ちを全く無視することにもなりかねません。メール対応オペレーション全般につき、一度見直しの機会を持っていただければと願うばかりです。











