売れるテレアポ力~アウトバンドコールにおける正しいテレコミュニケーション術vo.1

インバウンドからアウトバンドコールに突然配属!
これからのテレコミュニケーターに不可欠な「3つのルール」
■新規顧客開拓せざるを得ない市況の変化
コールセンター内では受信型のインバウンド専任であったのに、突然発信型のアウトバウンドに配属されてしまった!そんなときに、まず「どうしよう」「私にはできるのだろうか」「ノルマ達成に辛いイメージがある」「断れるのが怖い」・・・不安や悩みは当然ながら沸き起こります。この現象はコールセンター現場だけではありません。企業の営業部でも、来客カウンター接客専属だった女性が、人事異動で法人営業部に配属、明日から新規顧客へのテレアポを命じられる…ということも少なくない光景です。
景気が悪化すると、従来の既存商品を既存取引先のみに売り続けるという構造はもはやなし崩しにされました。既存取引いただいていた顧客からの発注額は減り、取引そのものも消滅してしまう、という危機にも遭遇します。
だからこそ、これからの営業は「既存商品」を「既存市場」にのみ売っていく戦略はとうに崩れ去り、新しい付加価値、つまりエモーショナルバリュー(相手が買いたいという感情が沸き起こる価値)が付加された商品を、新しい市場をクリエイトしてそこに提案していくことが必須となってきます。
つまり、これだけ市場が変化する今日、従来のテレアポマニュアルをそのまま読み上げ、アポを獲得していく流れでは、当然功を奏しません。これからのテレコミュニケーターにおいては、自ら商品に付加価値をつけ、語ることのできる「機会創出力」と、みずからそれを新しいマーケットに対して提案、販売していくことができる「提案販売力」の2つのチカラを兼ね備えなければいけません。その2つのチカラを顧客に最大限に発揮するためのテレアポスキルに、ロジカルテレコミュニケーションに、相手の感情を動かすエモーショナルテレコミュニケーションを合体させたエモーショナルテレコミュニケーションの技術が最適です。

■テレアポ初心者がおさえておきたい、3つのルール
営業現場で痛感することが、新規顧客開拓の定番であった飛び込み営業が年々ビルのセキュリティ等で減少傾向にあるということです。代替として、最も効率的で、かつ短時間で多量の営業活動を実現できるのが、このアウトバウンドのテレアポなのです。
しかしながら、顧客側もテレアポが増えた“営業慣れ”のおかげか、営業電話だと察するや否や反射的にお断りをするのが現状です。だからこそ、アウトバウンドのテレコミュニケーターはいかに“営業のにおい”を出さずにアポ獲得へ誘導する「技術」が必要です。
今回の連載コラムでは、「すぐに電話現場で使えて」「実践的である」テレコミュニケーションの技術をテーマ別にお伝えしていきます。具体的なスキル紹介の前に、今回は総論として、テレアポ初心者が掴んでおきたい、3の基本ルールを解説します。
①はじめから「ストーリー」を自らつくり、売ることを明確にイメージする。
× 「私、御社のホームページを拝見させていただいておりますが、採用のご担当者様いらっしゃいますか。」
○ 「私、○○の太田と申しますがいつも大変お世話になっております。恐れ入りますが
御社の人事企画部にお繋ぎいただけますでしょうか。」
たとえば、上記の例は担当部署がわからずに闇雲に担当者へつないでもらうNG例です。これだと、総合受付の方がどの部署につないでよいかわからずに、結果「営業はお断りです」と玉砕されてしまわぬよう、こちらから想定される部署をお願いしましょう。そしてテレアポを展開していくときに、あらかじめ「ストーリー」(こういう方向で話を進めていく)を創り、売るもののターゲットをある程度決めて臨むとよいでしょう。
②「ではまた改めます」と引き下がらない!嫌われたくない意識に決別する!
× 「・・・さようでございますか・・・ではまた改めます・・・」
○ 「もちろん今すぐの話ではございません、まずはご提案だけでもさせていただけますでしょうか。」
できないテレコミュニケーターの典型例がこの「また改めます」とソソクサとその場を逃げようとする空気です。これは仕事である、という意識を忘れずに挑まなくてはいけません。
また、どうしても女性コミュニケーターに多い悩みが「あと一歩の強引さ」が欠如していることです。これは心理的に「これ以上押してしまうと相手に嫌われてしまう」という余計な心配や恐怖が引き起こすものです。嫌われたくないという不安意識をきっぱりと捨て、果敢に打って砕けるの精神で進むことも必要です。
弱気な気持ちは、必ず電話の向こう側へも伝わってしまいます。
③顧客にとってのメリット、ベネフィットを提案する。
× 「私どもは御社の新卒社員の採用の企画をしております。」
○ 「御社に適した優秀人材の採用企画やコストダウンのお手伝いができないかと思っております。」
この時代、「コストダウン」か「売上貢献」か、営業はこの2つのキーワードにすべてが集約されるものです。あくまでも主人公はクライアントであるスタンスを曲げないことです。
アウトバウンドコールにおいては、コミュニケーターは「断られるのが当たり前」という前提を想定しておきながらも、逆境の中で交渉を重ねてこちら側がスケッチしたストーリーで展開していく、という楽しみがあります。次回からは、具体的なテレコミュニケーションスキルをトーク具体例を交えながら紹介していきます。








