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コールセンターにおける”分業制”とは

2009 年 9 月 25 日

多くのコールセンターでは、顧客対応やオペレーション管理、クオリティマネジメント、トレーニング―など役割ごとに職制を設ける分業制をとっている。各立場・役割の従業員が、それぞれの役割に合ったプロ意識を持ち、相互に連携することが強い組織力につながる。今回は、立場によって持つべき『意識』と、その育て方について解説する。




組織が効率よく目標を達成するためには、ときに“分業”が有効だ。分業することで、その各機関の専門性とクオリティが向上される。一般的にコールセンターでは分業制を採用することが多い。センター内にある機関を大別すると、オペレーション管理(運用)と品質管理、トレーニング―の3つがある。オペレーション管理は、運用やオペレータ育成、エスカレーション対応などの機能を持つ。


品質管理はモニタリングや分析などを行い、トレーニングは主にオペレータ向けの応対研修を担当する。各機関が有効に機能するには、それぞれの職務範囲をきちんと決めていることと、情報を相互に連携する環境があること、無駄なコストが発生しない仕組みをつくること―などが重要だ。このスキームが構築されていないと、例えばSVスーパーバイザー)の業務が不明確で『何でも屋』になっている/生産性が低い/品質が向上しない/研修をしているのだが効果が低い/離職率が高い―などの“症状”が出てくる。分業化によって、SVは自己の業務が明確になり、QA(クオリティ・アシュアランス)はモニタリング分析に集中でき、トレーナーは研修精度を高めることが可能となる。(※図1)

『基本知識』『意識』がプロ化を促す

各機関の人員に“プロ意識”を植え付けるには、『基本』を重要認識させることが不可欠だ。一般的にどの世界・業界でも、プロであればあるほど基本を大事にする。SVやQA、トレーナーなどそれぞれが自分の役割や業務内容、分業のメリット・デメリット、生産性・品質についての知識、オペレータとの関係性や育成についてなど業務に従事するための基本的情報を正しく理解したうえ、知識を実務に反映させることが必要だ。基本知識とは、頭の中ではわかっていても実務に落とし込む事ができない場合、残念ながら何の役にも立っていない知識だといえる。
基本知識と同様に重要なのが、立場・役割にあった『意識』だ。例えば、SVは運用管理が主業務だが、“オペレータの上司”であることを意識しなければならない。SVがこのことを忘れるとオペレータは混乱し、育ちにくいこともある。SVは、派遣会社やテレマエージェンシーから人(オペレータ)を“預かっている”のではなく、組織の目標を達成させることを目的に“育てる”という意識を持つことが大事だ。なお、人材育成には信頼関係が不可欠だ。これがあって初めて、厳しい事や助言、思いやりも伝わる。
また、オペレータには、自分たちの業務の価値を認識させることが重要だ。「自分たちは企業の大事なお客様からの電話を代表して受けている」と意識付けることが、モチベーションや品質に大きな影響を与える。また、プロ意識を醸成するのに、1つの役割を継続させるのではなく、定期的にローテーションさせることが有効な場合がある。それぞれの職制・役割から見える景色は異なるからだ。これにより、自然に業務を客観的に静観できるようになり普遍的な判断力が身につく。


情報連携が組織力につながる

分業制の組織では、連携性が重要だ。各役割・機関が相互に情報を連携することにより、客観的かつ普遍的な判断ができる組織になる。多くの一体的には、オペレータのトークやメンタリティに関する問題の場合は、運用の担当SVへフィードバックする。研修を理解していないなどの場合は、SV・トレーナーへ報告するとともに状況を客観的に把握したうえ対策を講じる。また、企業の行動(マーケティング活動や情報提供など)が顧客ニーズと相反していることがわかった場合には、マネージャーや他部署などへフィードバックする。
単純な分業、機械的な役割分担を行っても、各機関が連携していないと効果はでない。各機関を有機的に連携し情報を行き渡らせシナジー効果を促すことで初めて、従業員は高い意識・動機、変化に対する柔軟性や共有感、正確な判断を持ち、全機能が統合される価値あるセンターへと変貌する。このような組織をつくるには時間と労力が必要だが、強い熱意があれば必ず成し遂げられるものだ。流企業や一流レストランで分業制が採用されているのは、個人の組織行動と組織の行動を有機的に関連させて、その相互作用やシナジー、経済効果を高めるためだ。

各機関との連携で重要な役割を持つのはQAだ。QAは、センターの品質を見極めるためあらゆる情報を集める機関であり、適切かつ整合性の高いデータを他組織へ報告する役割を担う。例えば、オペレータのトークの問題点やメンタリティの課題などをフィードバックすることがある。このとき、評価結果をそのままオペレータへフィードバックすると、オペレータは「自分の上司ではない人間から指摘された」「一方的にイヤなことを言われている」などと感じることがあり、これが離職を促してしまうことすらある。このためQAは、然るべき機関(SVやマネージャー、トレーナーなど)へ的確な情報をフィードバックすることが重要だ。具体的には、オペレータのトークやメンタリティに関する問題の場合は、運用の担当SVへフィードバックする。研修を理解していないなどの場合は、SV・トレーナーへ報告するとともに状況を客観的に把握したうえ対策を講じる。また、企業の行動(マーケティング活動や情報提供など)が顧客ニーズと相反していることがわかった場合には、マネージャーや他部署などへフィードバックする。
単純な分業、機械的な役割分担を行っても、各機関が連携していないと効果はでない。各機関を有機的に連携し情報を行き渡らせシナジー効果を促すことで初めて、従業員は高い意識・動機、変化に対する柔軟性や共有感、正確な判断を持ち、全機能が統合される価値あるセンターへと変貌する。このような組織をつくるには時間と労力が必要だが、強い熱意があれば必ず成し遂げられるものだ。


廣田 由章
株式会社エクセプション代表取締役社長
東京生まれ。ギタリストとして活動後、ニューヨークのジャズレーベルの運営から音楽プロデューサーを経験。
大手テレマエージェンシーにてコールセンターの品質管理メソッドをミュージックビジネスの経験値から再構築し、新しい概念…
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著者:@コールセンター.JP編集部

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